遣り方検査
建物を建築する場合、最初に行う作業になります。
敷地測量などに使用する測量機器の種類についても説明します。
昔からある平板測量も現在でも行われていますが、最近ではオートレベル等の最新機器を使って行われているのが一般的です。 「レベル」「トランシット」「トータルステーション」「GNSS測量機」など
地縄張り検査
地縄張り検査については、地鎮祭の後に発注者(施主)、監理者(好設計)、請負業者(施工者:大淀開発)三社立会いのもとに、平面的、立体的、(建物相互間隔、境界線、道路からの距離等)を再確認し結果を記録した。
表示したもの、通り芯、壁芯、建物外形線、既存樹木からの距離等
今回の遣り方検査
基本設計段階から敷地に関しては、測量士に依頼し敷地形状およびレベル等についても入念に行っていたので、現地測量及び遣り方検査がスムーズに行うことができました。
設計図通りに、建物を配置することが出来ました。
ベンチマーク
ベンチマーク(BM)発注者(施主)立会いのもとに高さの基準を説明し基準を定めた
建物の出入口と地盤及び周辺道路との関係を敷地実測図をもとに再確認を行い説明を行った。
前面道路等を特によく調査し、法規上の高さ等についても再確認済み
現場において、欠かせない測量機器の説明もします。
測量機器・器具の種類
★「レベル」とは
レベルとは、建設現場である地点の高さを求めたり、複数地点の高低差を測りたいときなど水準測量に使用します。特に、敷地と道路の高低差や敷地の基本となる設計GLが大切になります。
オートレベルや電子レベル、チルチングレベルなどの種類があり、通常は二人1組で測量します。
レベルを据え付ける三脚とスタッフと呼ばれる標尺と組み合わせて、地点間の高低差を直接観測するものです。
★「トランシット」とは
トランシットとは、「セオドライト」や「経緯儀」とも呼ばれる、角度を測定する機械のことです。
水平角と鉛直角を測ることが可能で、例えば遣り方の際に基準点を視準し角度を振る(90度を出すなど)際などに使用されます。
角度は1ミリずれただけでも距離が長くなるにつれ、その寸法に大きな誤差が発生してしまう為、機器の据付や観測には正確さが求められますので、丁寧に何度も確認する必要があります。
★「トータルステーション」とは
トータルステーションとは、角度を測るトランシットの機能に光波距離計の「EDM」を組み合わせた、角度と距離を測れる測量機器です。
トータルステーションを使うことで、簡単に座標が出せる点がメリットです。
使用方法としては、一人が測量機を覗き、もう一人が「ピンポール」と呼ばれる棒を立てます。
トータルステーションからは、近赤外線の光が照射されており、ピンポールに付けられた「プリズム」と呼ばれるものにこれを反射させ、その光信号をダイオードで電気信号に変換して距離を測定しています。
街中で、棒を立てた人と機械を覗く人が、二人で作業をしている姿を見たことがあるかと思います。
あれが、トータルステーションを用いた測量作業です。
ちなみに、距離の測定方式には、「パルス方式」と「位相差測定方式」という2種類があります。
★「GNSS測量機」とは
GNSSとは、「Global Navigation Satellite System」の略語で、直訳すると「全世界的衛星測位システム」という意味です。
アメリカの測位衛星である「GPS」、ロシアの「GLONASS」、ヨーロッパの「Galileo(ガリレオ)」といった測位衛星システムを一緒くたんにしたものといえるでしょう。
実際には、24個ある衛星を利用することで、位置を測定します。
GNSSを使用した主な測位方法としては、「単独測位」、「ディファレンシャルGPS測位」、「相対測位」、「ネットワーク型RTK-GPS測位」、「RTK-GPS測位」があります。
これら5つの方式を用いることで、位置を測定できるため、誤差が非常に少なくなるのが特徴です。
建築測量とは何か?
建築測量は、建物を図面通りに建てるための「道しるべ」のような仕事です。建設予定地で作業員が「三脚にのった機器」を覗いているところを見たことがある人も多いと思いますが、それが測量です。基準地点からの距離や高さや傾きを計測しているのです。